飲み薬による治療(一次除菌)
ピロリ菌治療の基本は、3種類の飲み薬(2種類の抗生物質+胃酸を抑える薬)による薬物療法です。まずは1日2回の服用を7日間続け、体内のピロリ菌を除菌します。
- 薬は必ず最後まで飲み切ってください
- 自己判断で中断しないでください(薬の効かない耐性菌の原因になるため)
- 服用中の飲酒・喫煙は控えてください
ピロリ菌検査・除菌

ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)は、胃の粘膜に生息する細菌です。胃酸の中でも生きられる特殊な菌で、一度感染すると除菌治療をしない限り胃の中に棲み続け、胃粘膜に慢性的な炎症を引き起こします(慢性胃炎)。
ピロリ菌感染が起きても多くは無症状ですが、放置していると次第に胃酸の分泌能力が低下していきます(萎縮性胃炎)。この状態は胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの原因となることが分かっていますので、ピロリ菌を早期に見つけて除菌治療を行い、将来的な胃の病気を予防することが大切です。
ピロリ菌に感染していても、多くの方は無症状のまま経過します。しかし、症状がなくても胃の粘膜では慢性的な炎症が起こっており、長期間かけて様々な病気のリスクを高めていきます。
胃潰瘍や胃がんが見つかって初めてピロリ菌感染が判明するケースも少なくないので、症状がないからと油断しないようにしましょう。
ピロリ菌感染が原因で以下のような症状が現れることがあります。ただし、特有の症状ではないため、消化器内科医による正確な鑑別が必要です。
ピロリ菌の検査には以下のような種類があり、場面に応じて使い分けます。
胃の粘膜を少量採取し、ピロリ菌が持つ酵素の有無を調べます。検査当日に結果が判明します。
採取した組織を顕微鏡で観察し、ピロリ菌の存在を直接確認します。
採取した胃粘膜からピロリ菌を培養して診断します。時間はかかりますが、薬剤感受性試験も同時に行えるため、除菌薬の選択に役立ちます。
血液中のピロリ菌抗体を調べます。過去の感染も陽性となるため、現在の感染確認には他の検査との組み合わせが必要です。
便中のピロリ菌抗原を調べる検査です。採便が必要ですが体への負担が少なく、尿素呼気試験と遜色のない精度が期待できます。
ピロリ菌の治療は、以下の流れで実施します。
01
ピロリ菌治療の基本は、3種類の飲み薬(2種類の抗生物質+胃酸を抑える薬)による薬物療法です。まずは1日2回の服用を7日間続け、体内のピロリ菌を除菌します。
02
除菌治療終了から4週間以上あけた後、除菌を確認するための検査を行います。一次除菌でも高い確率で除菌に成功しますが、不十分な場合は抗生物質を変更して再度内服治療を行います(二次除菌)。
03
ピロリ菌の除菌に成功しても、低下した胃の機能は元に戻りません。除菌後も胃がんのリスクは残り続けるので、定期的な内視鏡検査をおすすめします。特に長年の感染により胃粘膜の萎縮が進んでいる方は、継続的な経過観察が重要です。
※別途、診察料等がかかります。詳しくはお尋ねください
内視鏡検査で胃炎の所見があれば、保険適用となります。当院では胃カメラ検査と同時にピロリ菌検査を行い、陽性の場合はそのまま除菌治療に進むことができます。